フェルマー点(トリチェリ点)について
フェルマー点(トリチェリ点)とは
\(120^{\circ} を内角に持たない\triangle ABC\)の各頂点からの距離の和が最小である点\(P\)
すなわち、\(AP+BP+CP\) が最小である点である。
特徴としては、
① \(\angle APB=\angle BPC =\angle CPA = 120^{\circ} \)
② 図のように\(\triangle ABC \)の各辺を一辺とする
正三角形\(\triangle DAB,\triangle EAC,\triangle FBC \)をつくると
\(AF,CD,BE\)の交点が\(P\)である。
③ 外側の3つの正三角形の外接円は,フェルマー点で交わる。(ナポレオンの定理)
◎ この問題は、フェルマーがトリチェリに出した問題として有名である。
また、PからA,B,Cに電線ををひくとき、電線の長さが一番最短になる点
である等、実用性の高い問題である。
解説
\(\triangle ABC\)の内部にある点\(P_{0}\)を\(B\)を中心に\(60^{\circ}\)回転した点を\(Q_{0}\)とする。
このとき,\(\triangle BP_{0}Q_{0}\)は正三角形
よって,\(BP_{0}=P_{0}Q_{0}\)
また,\(\triangle P_{0}BA \equiv \triangle Q_{0}BD \)より
\(AP_{0} = DQ_{0}\)
よって,\(AP_{0}+BP_{0}+CP_{0}=DP_{0}+Q_{0}P_{0}+CP_{0} \)
これが最小となるためには,\(D,Q_{0},P_{0},C\) が一直線上にあることである。
\(P_{0},Q_{0}\)が\(DC\)上にあるとき、\(\angle BP_{0}Q_{0}=60^{\circ} \)であるから,
\(\angle CP_{0}B=120^{\circ}\)
同様に
\(AF,BE\)を作図すれば,
\(\angle APC=\angle APB=\angle BPC=120^{\circ} \)
と言える。
ちなみに,\(120^{\circ}\)以上角を持つときは、点\(P\)は,\(\triangle ABC\)の外側にある。
◎ この問題は、フェルマーがトリチェリに出した問題として有名である。
また、PからA,B,Cに電線ををひくとき、電線の長さが一番最短になる点
である等、実用性の高い問題である。
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